カトマンズ・タメル地区散策

雑然とした街

 街中の散策とみやげ物探しを兼ねて、ホテルからほど近くにあり繁華街のひとつであるタメル地区へと歩いていく。空気は乾燥し、砂ぼこりの舞うカトマンズ。 11月だが半袖一枚でいいほど暑い。今日は休日で何かのお祭りだそうだ。家の前に色を付けた粉のようなもので何か模様が描かれていたりする。

 ホテルを出て王宮を右手に見ながら歩いて行く。この王宮ではかつて王族の殺害事件があったそうだ。その後、王政は廃止となり、今は観光地となっている。

 警察の前の大きな通りにも信号はなく、角に立っていた警官らしき人にそのまま渡って問題ないというジェスチャーをされ、車の動きを見ながら歩いていく。観光地だからか道路などは綺麗に整備されている。

 もうすぐタメル地区に入るというころになると、物乞いがあらわれ手を差し出してくるが、人を見かけると反射的にそうするような感じで、付いてくるようなことはなかった。地区の中では物乞いはあまり見かけず、帰りはまたこのあたりで別の物乞いに会ったので、そういう場所なのだろう。

 タメル地区の入口あたりでは人力車(自転車?)が置かれ、おそらくその人夫らが地面に向かってボードゲームのような何かに興じていた。

 通りを南に向かい、商店の並ぶ街中を歩いていく。タメル地区の北の方はこのように整然としているが、南へ行くにしたがい人はどんどん増え、雑然としていく。街中では欧米の観光客をよく見かける。

 街中で見かけた送電線(だと思われるもの)。あとからあとから付け足していったのだと思うが、感電したりすることはないのだろうかと、同じようなものがいくつもあり、見るたびに気になってしまう。

 街中を散策していると、いくつかこのようなストゥーパがあり、それなりに人がいる。休日に公園に来て休憩をしているという感覚なのかもしれない。

 アサン・チョークにて。街を歩いていると小さな祠のようなものもよく見かける。このあたりは狭い通りに商店が立ち並び雑然としているが、人の間を縫うようにしてバイクが走っていく。

 ストゥーパのあたりは街中でも人が少なく静かな雰囲気だった。このような建物(中華風寺院?)もあったのが、なぜか印象的だった。

 タヒティ・チョーク(?)にあるストゥーパ。風景はまったく違うが、原宿のどこかの街角を歩いているのと同じような雰囲気を感じた。人力車に乗らないかと声をかけられるが、歩いて散策しているのでno thank you。

 街中を歩いていくと少し広くなった場所(インドラ・チョークあたり?) にたどり着いた。いくつか露店が出ていたが、いずれも地元の人が使う日用品や衣料のようだった。また、たくさんの笛を傘のように挿して売っていた。この笛は観光客に売り歩いているようでもなかったので、地元の人向けなのだろうか。

 上の写真と同じ場所にて。街を歩いていても観光客にはあまり興味がないのか、数珠を買わないかと声をかけられたくらいだった。あとは人力車とタクシーくらいか。 いや、そんなことはなかった。そういえば物売りではなく、酔っ払いなのかもしれないが、地図を見ていると妙に顔を寄せてきて「以前どこかで会ったよな」と英語で話しかけてくる初老の男(といってもネパール人の顔は年齢の見当がつかないので意外と若いのかもしれない)がいた。もし会ったことがあるとしたら前世しかないので、こちらは「ホイナ(No)」の一点張りでほぼ無視していたが、実際は人なつっこい男なだけだったのかもしれない。それはないか。

 みやげ物屋の前に飾ってあったお金の神様。今日はこの神様のお祭りだそうだ。

 このみやげ物屋(アムリタ・クラフト)にはいろいろな種類のみやげ物が売っているが、とりあえず今回の旅行で唯一買おうと決めていたマニ車を購入。店内はとても静かで、外の喧騒を忘れるほどだった。

 今回は中心地のダルバール広場までは行けなかったので、次回ネパールに来ることがあれば、また街中を散策しよう。人が多く雑然としているが、再び訪れたい魅力のある街だった。