エベレスト街道を歩く

シャンボチェ~ナムチェバザール

行程(シャンボチェ~ナムチェバザール)

神々の嶺

 夜が明け外に出てみると、まさに雲ひとつない快晴。冷え切った空気のなか、遮るものなく神々の嶺を眺めることができた。

 やがて太陽が昇り、8,000m峰の山々の山頂が輝きはじめた。

中央左に頭だけ出したエベレスト、その手前のヌプツェ、中央はローツェ、右の肩のある山がアマダブラム
南西のヌプラ、コンデリなど
西の方にある山々
エベレスト(左)と真ん中のローツェ

 ロッジに戻り朝食。朝も和食だったがナンのようなものも付き、純粋な和食ではないのだと思うとどことなくおもしろい。

和食にナン(パンケーキ?)が付いているのがおもしろい

 支度を整え外に出るとすっかり日が昇り、雪を抱いた山腹も白く光りはじめていた。写真で見た風景が紛うことなく目の前に広がっているが、あまりにもスケールが大きすぎるのか、今ひとつ現実感が伴わない。

 けれども時間の許すかぎり、いつまでもこの景色を眺めていた。風もなく暖かで、とても穏やかな時間が流れていた。

エベレスト、ローツェ、アマダブラム
ロッジとヌプラ、コンデリ。写真の左端のあたり(この写真では見えないが)、標高4,250mの場所にもロッジがある。
シャンボチェの丘から見たヒマラヤの山々。 南西から時計回りに、(南西)ヌプラ・コンデリ、(北西)クンビラ、(北東)エベレスト・ローツェ、アマダブラム、(東)タムセルク、(南)ルクラ空港方面。

ナムチェバザールへ

 ロッジを後にナムチェバザールへと向かって下っていく。ロッジのあるシャンボチェの丘には飛行場があったそうだが、今はなくなっている。建設中の建物がいくつかあった。下る途中に3,775mと書いてある看板があったので、ここで富士山の頂上と同じ標高まで下ってきたことになる。ナムチェバザールの奥にある山(ヌプラ、コンデリ)の左の方、標高4,250mの場所にもロッジがあり、感覚がおかしくなってしまう。

 下から上がってくるいくつかの団体とすれ違った。なかなかの急登で空気も薄くなってきているはずなので、けっこうたいへんそうだった。そんななか、団体を引き連れていたガイドさんのなかに、ルクラで一度だけ会った人と偶然の再会。トレッキング中、ガイドさんは知り合いに会うことが幾度かあり、そのたびにとても親しそうに話をしているのが印象的だった。それにしてもガイドさんは地元の人とはいえ、とてもタフだ。

ナムチェバザールへ向かって下る。中央左下の道を下っていく(登ってきている人たちが何となく見える)。
ナムチェバザールとヌプラ、コンデリ
展望台から。五色のタルチョ

 家々が近くなり、やっと町まで下ってきた。マニ車の奥にある岩の上にいた犬。何を眺めているのだろうか。

マニ車と岩の上にいる犬
ナムチェバザールと山々

ナムチェバザールの町並み

 町の中を下っていく。じっくり見る時間はなかったが、道の両脇にある店と軒先に並べられている品々を眺めながら歩き、雰囲気はじゅうぶん楽しめた。ここでもう一泊するとさらに楽しめたかもしれない。

 ナムチェバザールの町並み
 ナムチェバザールの町並み
 ナムチェバザールの町並み
 ナムチェバザールの町並み
 ナムチェバザールの町並み
 ナムチェバザールの町並み

 ほどなく町の出入口へと来てしまった。水路とマニ車に沿って下っていく。とても名残惜しいが、今日はパクディンまで下らないといけないので、何度も振り返りながら白いストゥーパに別れを告げた。

水路とマニ車
町の入口にある白いストゥーパ