晩夏の木曽路・御嶽山

霊峰御嶽と木曽馬と宿場町

 夏の旅行に、霊峰御嶽山、木曽馬の里、そして宿場町である奈良井宿を訪ねた。

2013年9月

御嶽山

 御嶽山は姿を見たことはあっても、そのお山の近くに行くのは初めて。霊峰ラインと呼ばれる道には、下の写真のような大きな板碑(のようなもの)があらゆるところに安置されている。御嶽信仰に関係のあるものだが、このような光景は初めて見た。

御嶽山、霊峰ライン

御嶽神社

 霊峰ラインとは違う道にある、御嶽神社の里宮。石段を上がって行く。あたりは暗く静かで、とても厳かな雰囲気だった。社務所では御嶽神社のガイドブックを購入。

御嶽山、御嶽神社
御嶽山、御嶽神社
御嶽山、御嶽神社
御嶽山、御嶽神社

清滝

 神社から山の上に向かって車を走らせると見てくる清滝。駐車場から滝の姿が見える。5~10分ほど歩くと滝のすぐ近くに行けるが、この日は水量が多く、少し身の危険を感じるほどだった。この滝に打たれて体を清めるそうだ。

御嶽山、清滝
御嶽山、清滝
御嶽山、清滝
御嶽山、清滝
御嶽山、清滝
御嶽山、清滝

新滝

 清滝からさらに車を走らせると、新滝の入口が見えてくる。こちらも歩いて10分前後で滝の近くまで行くことができる。この滝も水量が多かった。また滝の裏に入ることができる。ここでも滝に打たれるようだ。

御嶽山、新滝
御嶽山、新滝
御嶽山、新滝
御嶽山、新滝

御嶽山の遥拝所

 車で行くことのできる最終地点の駐車場に車を止め、田の原と呼ばれる場所から少し山道を上ると、御嶽山の遥拝所に着く。訪れた日の前日の夜中は雷雨だったが、朝には雨も上がり、青空が見えていた(東京は朝から電車の止まるほどの雨だったそうだ。前日は名古屋で大雨、栃木で竜巻)。

 ただ山の天気は変わりやすく、散策しているこの時だけ山頂を望むことができ、この場所を離れた後は雨が降ってきた。鳥居の奥に見えるのはいろいろな神様の像。霊峰と呼ばれるゆえんが分かるような気がした。

正面に御嶽山
御嶽山、田の原の遥拝所
御嶽山、田の原の遥拝所

木曽馬の里

 ところ変わって、開田高原にある木曽馬の里へ。ここでは今では数が少なくなってしまった木曽馬の保護などをしている。木曽馬はおとなしく、とてもかわいい。

 泉鏡花の『高野聖』に出てくる馬はおそらくこの木曽馬なのだろう。 高野聖の舞台を訪ねてもみたかったが、今回訪れた所とは場所が違うようで、けれどそもそも蛇がごろごろしていたり、ヒルが降ってきたりというところは、もし存在したとしても行きたくはないが…。

木曽馬の里にて(開田高原)
木曽馬の里にて(開田高原)
木曽馬の里にて(開田高原)
木曽馬の里にて(開田高原)
木曽馬の里にて(開田高原)

奈良井宿

 木曽といえば中山道の宿場町で有名だ。その宿場町のひとつである奈良井宿を訪れた。趣のある建物がずらっと並んでいる。建物の中を見学したが、家は奥に向かって長細い造りになっていた。木曽の方の家は何となく低い造りになっているような気がした。

奈良井宿
奈良井宿
奈良井宿

晩夏の木曽路

 木曽路はもう秋の気配が漂っていた。木曽節の「♪木曽の御嶽山は夏でも寒い~」という歌詞そのままに、盛夏も過ぎているので、御嶽山だけではなく標高の低い宿場町でも涼しいくらいの気候だった。

 パンフレットで見た御嶽山の紅葉はとても綺麗で、その季節にまた訪れてみたい。そしていくつかある峠から、その秋色に染まった御嶽山の全容を眺めてみたい。そのときには木曽馬にもまた会いに来よう。

 家に帰り写真を見て記憶をさかのぼりながらブログを書いていると、“想い出のサンフランシスコ(I left my heart in San Francisco)”の歌のように、木曽路に心を置いてきてしまったような気がしている。